トレドへ
スペインに1日しか時間がなければ
「迷わずトレドへ行け!」
え、ツアー会社の宣伝文句!?「タイは若いうちに行け」by タイ国際航空(古い)の標語のような宣伝文句と同じようなものかと思いきや、これは昔から言われている言葉らしいです。マドリードの少し郊外にあるこのトレドという街に行ってみました。本当はアルハンブラ宮殿にもう一度行きたかったのですが、時間的な都合と、鉄道、アルハンブラ宮殿のチケット入手の都合で今回は断念しました。以前行ったことはあるので、その記事はまた後日。
マイバスツアー
バスツアーがだいたい55ユーロくらいからありましたので、今回はこちらのJTBの現地オプショナルツアー専門の、マイバスのツアーに参加してみました。
このツアーの良いところは・・・
- マドリードのピックアップ場所が、Courtyard Madrid Princesa(宿泊ホテル)
- 半日観光で無駄がない
- バスで現地まで直行なのですごく楽
- コストが安い
ということです。結果的には、大満足でしたので、マドリードに来られる方は、バルセロナほど観光資源はありませんので、このツアーにぜひご参加されてみてはどうでしょうか。詳細は以下のリンクに記載があります。
JTBで行くトレド半日観光ツアー(€54.4~ 【間際割】【BiG Summer キャンペーン】絶対に行きたい!世界遺産トレド観光午後ツアー)
バスに揺られて2時間・・・
割と早く到着です。スペイン語でTajoタホ川という川の流れる辺りにある街ですので、橋があります。タホ川はポルトガルの方まで行って大西洋に流れ着きますが、ポルトガル領に入るとTejoテージョ川という読み方に変わるそう。ガイドさん談
「中世のヨーロッパって、トイレ事情がすごく悪くて、街の石畳の上で大も小もみなさん用を足されていましたので、町中悪臭が漂っていたのと、お風呂に入る習慣もなかったため、香水が発達しました。」
というお話や
「お金持ちは、その異臭から逃れるために、川の対岸に別荘を構えた」
というような面白い話をしていました。
イスラム様式の門
マリオの砦のような、上の方が凸凹になったこのイスラム様式の橋桁がトレドの入り口だそうです。再びガイドさん談「スペインは、様々な民族のせめぎ合いが歴史的に繰り広げられたため、イスラム教の影響もあり多彩な文化が融合している。」とのことでした。
私がスペインが好きな理由の一つでもあるのですが、スペインにくると、ヨーロッパとアラブ文化の混じり合ったような独特な雰囲気があるんですよね。ポルトガルもそうですが、その雰囲気が他のドイツやフランスイギリスにはないので好きな理由です。
タホ川
トレド市街
さて、見えて来ました。トレドは、3方をタホ川に囲まれた天然の要塞のような場所らしいですね。地理的な優位性があります。
トレド大聖堂
真ん中の尖塔1つの建物がスペインカトリックの総本山、トレド大聖堂です。
アルカサル
その右側に四方に塔がある大きな建物がアルカサルと呼ばれる要塞で、今現在は軍事博物館になっているようでした。元々3世紀にローマ帝国の宮殿として建てられたものらしいですが、その後11世紀にイスラムの支配からトレドを奪還をした際に要塞に改築したもので、トレドの丘の一番高い場所548mにあります。
象嵌細工屋さん
このツアーに組み込まれていますが、トイレ休憩も兼ねているので興味がなければ冷やかすだけでOKです。この街は、数多くの戦争の歴史もあるそうで、元々武器を作る技術に優れていたようです。戦争が終わると、武器もいらなくなるので、その技術を生かして金の糸や銀の糸で彩色を施した象嵌細工の工芸品が発達したとのことです。
絢爛豪華なお皿
こちらは、リヤドロのお皿で€6000・・・80万円弱・・・
トレドの丘は結構高い場所にありますので、すごく長いエスカレーターが設置されています。それに乗ると楽に登って来れました。
サンタレオカディア教会
今回のツアーには組み込まれていなかったのではいれなかったのですが、このイスラム風の扉の中にあります。
この辺りは確かユダヤ人街です。シナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)も2箇所残っているそうです。
サント トメ教会
エルグレコの最高傑作、「オルガス伯の埋葬」です。この絵は巨大で、なおかつ壁と一体化しているので、持ち出したりできないようですね。
トレド大聖堂
大聖堂が見えて来ました。スペインカトリックの総本山で、トレド一番の見所です。
パイプオルガン
ステンドグラス
聖体顕示台
見えて来ました、絢爛豪華なお宝が。
重量は200kgもあるそう・・・
コロンブスが新大陸を発見したのちに、南米などから金を略奪して来た大航海時代の遺産により作られたもの。聖体祭というのが催されて、その際にはこれを神輿として担いで町中を練り歩くそうです。ひとかけらでも落ちないかなぁって目線で私なら神輿を見てしまいますね(笑)
彫刻も細かいのなんのって、それはそれは素晴らしいものでした。
祭壇
この祭壇はキリストの一生が描かれていますが、間近に来て下から上を見上げた時に、遠近法により大きさが全て同じように見えるように、下の彫刻は細かく、上に行くほど大きく作られているそうな。
聖歌隊席
こちら、パイプオルガンに囲まれた中央にある席です。パイプオルガンに繋がる通路は、この席の一部が隠し扉になっていて、そこに鍵を差し込んで上の階に行けるようになっているそうでした。
トランスパレンテ
これは、のちに増築されたものらしいです。ゴシック様式の建物の中に、バロック様式の彫刻ということで、本当はちぐはぐな感じらしいのですが、スペイン人の懐の深さというか、イスラム様式も何もかも取り入れようという寛容さが伺えますね。
ちなみに、ゴシック様式は窓が少なくて暗くなってしまうそう。それを補うために、このトランスパレンテを設置した際に丸い天窓を設置したので、天然光で照らせるようになっているようです。
エルグレコのキリストの聖衣剥奪の絵
チュロス
こちら、観光価格でしたが買ってしまいました。
マドリードに戻ります
ディナー
スペイン人のディナーは遅いんですよね、20時以降でないと晩御飯を食べられない・・・ 今回はこちらのレストランCasa Pacoというところで食事をいただきます。
Menu del diaという、日替わりメニューを注文してみました。
ニンニクのコンソメスープ
こちら、かなり美味しかった。卵も入っていて、ボリューム抜群。
ラタトゥイユ
スープに似てるけど・・・
アイスクリーム
あれ!?メインディッシュは?と思っていたら、こちらのメニューはセットメニューのセットだけを注文してしまったようです。お店の人は何も言ってくれなかったのですが・・・ちゃんと読まないとダメですね。メインディッシュのステーキなどを別途注文するというのが本来的な注文の仕方のようでした。ただ、もうそこまでお腹が減って居たわけではないので、諦めました・・・ これだけで€20って高くないかなって思うのですが。